豆のあけうつし
モンテッソーリ教育では「日常生活の練習」という教育分野があります。
これは、運動の敏感期が強く出てきている子どもの活動の対象になります。
運動の敏感期にいる子どもたちは、一つ一つの動作にとても興味があり、その動作ができるようになりたくてたまらないので、敏感期に合った活動に出会うと、何度も繰り返し繰り返し練習する姿がみられます。
今回は、豆のじょうごを使ったあけうつしを提示しました。
「提示」とは、一つ一つの動作を分析し、子どもにやってみせることをいい、モンテッソーリ教育ではよく出てくる言葉です。
レンズ豆はオレンジ色で形もおもしろいので、見た目も興味をそそりますね。
やり方は、ピッチャ―に入った豆をじょうごを使って口の狭い瓶にあけうつします。そして、また瓶からピッチャーへ。
豆を手で触ってみたり、指でつまんだり、じょうごから豆がおちてくるところを観察したり、豆の音を聞いて音を言葉で表現したりなどと、五感を使ってさまざまなことを感じる機会にもなっています。
そして、繰り返し繰り返しあけうつしをすることで、自分の体を思い通りに動かせるように練習をしています。
これは、大人が指示して行う活動ではなく、子どもたちが自分から行っているものです。
どのおしごと(活動)をするのかを選ぶのは、子ども自身です。おしごとの終わりを決めるのも子どもです。“子どもが主体”なのがモンテッソーリ教育の特徴であり、魅力だと私は思います。
あけうつしのおしごと、おうちでもできそう♪と思ったらぜひ。
ただ、実際やってみたらできなかった、というお声も時々聞きます。
その理由はいろいろありますのでまた、別の機会にお伝えしたいと思います。