モンテッソーリについて

モンテッソーリについて

モンテッソーリ教育とは

モンテッソーリ教育の目的は、「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学び続ける姿勢を持った人間を育てること」とされています。 またその教育方針は、不確かで変化の早い現代の社会環境において世界中で注目されています。
モンテッソーリの活動では「自己教育力」という、本来子どもに備わっている自分を育てる力や内在する力が存分に発揮できる環境を整え、子ども自身の自由を保障することによって自発的な活動を繰り返しながら成長を促します。

モンテッソーリ教育とは 相関図
0歳から3歳まで

0歳から3歳まで

0歳から3歳は、4段階ある発達の第1段階(0歳から6歳)前期となり「吸収する精神」の時期と呼ばれています。
この時期の子どもは、人生の中でもっとも吸収力が強く、人間社会に適応するために必要な、さまざまなものを意識することなく簡単に獲得していきます。
この時期の子どもの自己教育力を発揮させる環境として、モンテッソーリでは7つの教育環境が用意されています。

教育分野

  • 1

    粗大運動の活動

    粗大運動というのは、座る・立つ・歩くなどの日常生活を送るために必要な身体全体を大きく使う動きのことです。
    このような運動の獲得は、子どもの成長の方向性である自立への一歩となります。

  • 2

    微細運動の活動

    手や指を使った細かい動作を必要とする運動のことです。握る・つまむ・落とすなどの動きを通して微細運動の獲得を援助します。

  • 3

    日常生活の練習

    拭く、履く、切る、植物の世話をする、のような日常生活の中での動きを、実生活から取り出して練習します。
    粗大運動と微細運動が複合的に合わさった活動です。自分の体を思うように動かすことができるようになることで、自立心や独立心が育ち、活動の中で、人が人として生きていくために必要なことを学ぶため、社会性も身につきます。

  • 4

    言語教育

    モンテッソーリ教育の言語教育では「話しことばの敏感期」に、必要なことばの質や量を浴びることができる環境を用意します。子どもの発達段階に合わせてきめ細やかなステップを用意し、豊かな語彙を養います。

  • 5

    感覚教育

    0歳から6歳まで続く「感覚の敏感期」の「感覚」とは、視覚・聴覚・味覚・触覚・嗅覚の五感のことを指します。吸収する精神の時期は常に何かを触ったり口に入れたり、匂いを嗅いだりして感覚的印象を探して溜め込んでいきます。そして無意識に吸収し、溜め込んだ感覚的印象を、感覚的吸収の時期に頭の中で整理して分類・秩序化します。感覚的教具に触れ、操作することにより、子どもの知性の覚醒を促します。

  • 6

    音楽

    子どもは、音を聴くと体などを自然に動かしたり、楽器を鳴らしたり、声を出したりして、楽しい気持ちを表現します。音楽を聴く、楽器を鳴らす、歌う、踊るなど、音楽に親しみながら表現することを促します。

  • 7

    美術

    クレヨンや鉛筆を握ったり、粘土をこねたりする創作活動を通して、目と手の協応動作の獲得を促し、思いのまま自由に表現するのを楽しむことを経験します。

3歳から6歳まで

3歳から6歳まで

3歳から6歳は、4段階ある発達の第4段階(0歳から6歳)後期となり「意識の芽生え」の時期と呼ばれています。
この時期の子どもは「吸収する精神」で獲得したさまざまな事柄を、意識的に整理し、秩序立てていくようになります。この時期の子どもの自己教育力を発揮させる環境として、モンテッソーリでは5つの教育環境が用意されています。

教育分野

  • 1

    日常生活の練習

    子どもが大人のすることをなんでも真似したがる「模倣期」と「運動の敏感期」を利用して、自分の身体を意思通りにコントロールする能力を身につけます。自分のことが自分でできるようになった子どもは、「自立」に向けて大きな一歩を踏み出します。

  • 2

    感覚教育

    3歳を過ぎて、感覚器官がほぼ発達を遂げた子どもは「感覚の敏感期」に入ります。この時期にモンテッソーリの感覚教具を用いて、できるようになるまで練習を繰り返すことで、感覚器官が洗練されて知性や情緒が発達します。
    また、感覚教育は「言語・算数・文化教育」という知的教育分野の基礎となる大切な役割を担っています。

  • 3

    言語教育

    モンテッソーリ教育の言語教育では「話しことばの敏感期」に必要なことばの量や質を提供するために、発達段階に合わせた細かなステップを用意して子どもの豊かな語彙を養い、最終的には文法にまで至ります。文字を書くこともまた、「日常生活の練習」や「感覚教育」で養った力をコントロールしながら身につくような工夫がされています。

  • 4

    算数教育

    車のナンバープレートの数字や物の大きさ、量に興味を示す「数の敏感期」に、モンテッソーリ教育の算数教具に触れる環境を提供します。感覚教具からの継続として準備されている算数教具は、数を唱えるだけのものではなく、数量が具体物で表され、手で扱えるようになっています。既知から未知へ無理なく移行することで、暗算という完全な抽象の段階へ至ります。

  • 5

    文化教育

    「文化教育」は、ことばと数以外の子どもの興味を対象とした幅広い分野です。子どもの知りたいという要求に応え、興味の種を可能な限り多く蒔くことを目的としています。小学校の社会科、理科に相当する分野を扱い、「感覚教育」「言語教育」「算数教育」「文化教育」の4分野が統合された総合学習としても考えられています。

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